
実は先週来院された50代の女性も、
『毎朝ヨーグルトを食べているのに、もう3年もスッキリ出ないんです』
と言われてました。
でも、お腹を触らせていただくと、原因がすぐに分かりました。
腸が骨盤の底まで落ち込んでしまっていたのです。」
「毎日ヨーグルトを食べて、食物繊維もたっぷり、運動だって欠かさない。なのに、お通じが良くならない…」
そんな風に悩んでいませんか?
実は私のところにいらっしゃる患者さんでも、「色々試したけどダメだった」という方がとても多いんです。
でも安心してください。あなたの努力が足りないわけではありません。
「腸そのもの」ではなく「腸の置かれた環境」に問題がある可能性が高いんです。
なぜ薬もヨーグルトも効かない?~ホースのたとえ話~

「腸活」というと、多くの方が「腸の中身」に注目しがちです。
発酵食品、サプリメント。
でも、ちょっと考えてみてください。
庭のホースを想像してみてください。ホースが折れ曲がっていたら、水は出てきませんよね?
いくら水を流しても、ホースの先をいじっても、根本的な解決にはなりません。
実はこれと同じことが、あなたのお腹の中で起きているんです。
「内臓下垂(ないぞうかすい)」という状態になると、腸が本来の位置から下がり、折れ曲がってしまいます。
すると、いくら中身を変えても、物理的に通り道が塞がれているので、便はスムーズに流れていかないのです。
「でも、私の腸は大丈夫なはず…」と思われた方、そう思うのも無理はありません。
実は、これが次に説明する「病院の検査の落とし穴」につながってくるんです。
病院の検査で見落とされる理由~寝ているときは大丈夫なのに~

「病院で検査したけど、異常なしと言われた」という経験はありませんか? 実はこれ、とても重要なポイントなんです。
大腸内視鏡やCT検査は、基本的に寝た状態(臥位)で行います。
寝ると、重力の影響がなくなるため、下がっていた内臓が一時的に元の位置に戻り、ねじれも解消されてしまうんです。
「先生、立っているとお腹が張るんですけど…」
「検査では特に異常ありませんでしたね。ストレスじゃないですか?」
こんな会話、聞き覚えがありませんか? これが、多くの方が「原因不明」とされる理由です。
「立っているときの辛さ」は、寝て行う検査では映らないのです。
あなたは大丈夫?内臓下垂チェックリスト
では、ご自身で内臓下垂の可能性をチェックしてみましょう。以下の項目に当てはまるものはありますか?
- 下腹ぽっこり:痩せ型なのに、下腹だけがポコッと出ている
- 食後の苦しさ:食事をするとすぐにお腹が張り、苦しくなる
- 冷えとむくみ:特に下半身の冷えやむくみが気になる
- 頑固な便秘:便意はあるのに出ない、またはウサギのフンのようなコロコロ便
- 姿勢の悪さ:猫背や反り腰が気になる
- 慢性的な疲れ:疲れが取れにくく、だるさが続く
3つ以上当てはまる場合は、内臓下垂の可能性が高いと言えます。
【重要】正しい「腸上げ」セルフケア
それでは、下がった内臓を元の位置に戻すためのセルフケアをご紹介します。ポイントは「持ち上げる」こと。
一般的な「の」の字マッサージとは異なるので、しっかりと確認してくださいね。
① 腸上げマッサージ(朝布団の中でおすすめ)
- 仰向けになり、膝を立てます。お腹の力を抜いてリラックスしましょう。
- 両手の指先を下腹部(恥骨のすぐ上、太ももの付け根あたり)に置きます。
- 指の腹で少し圧をかけながら、おへそ(頭の方)に向かってググッとお肉ごと腸を持ち上げます。
- 持ち上げた状態で5秒間キープ。この時、息を止めずに自然な呼吸を続けてください。
- ゆっくりと手を離します。
- これを1分間程度、リズミカルに繰り返します。

ポイント:お腹を「押し込む」のではなく、「持ち上げる」イメージで行ってください。
力いっぱいやる必要はありません。気持ちいいと感じる強さで十分です。
② ドローイン呼吸(1日3回ぐらい)

- 仰向けになり、膝を立てます。
- おへそを背骨にくっつけるイメージで、お腹を限界まで凹ませます。
- お腹を凹ませたまま、浅い呼吸で10~30秒キープ。
- ゆっくりと元に戻します。
③ 大腸兪(だいちょうゆ)の刺激

- ベルトの高さ(腰骨の高さ)で、背骨から指2本分外側の部分がツボです。
- 親指でイタ気持ちいい強さで押すか、仰向けになってテニスボールを当てて刺激します。
プロの手を借りる選択肢
セルフケアで改善が見られない場合や、長年の便秘で内臓同士が「癒着(ゆちゃく)」している場合は、
専門家の手を借りることも検討しましょう。
当院の整体は、単なるお腹のマッサージとは異なります。
臓器を包む『筋膜』や『靭帯』に優しくアプローチし、
硬くなった動きを緩めて、臓器が本来の働きができるようバランスを整えます。
「私の便秘も治る?」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
内臓の位置を整えることは、便秘だけでなく、腰痛や生理痛、原因不明の倦怠感の解消にもつながります。
「腸活を頑張ってもダメだった」という方こそ、アプローチを変える(中身ではなく構造を変える)ことで、
変化が訪れるはずです。
あなたの腸は、動かないのではなく、動けない位置にあるだけかもしれません。
まずは一度、カミヤ治療院で「お腹が軽くなる感覚」を体験しにいらしてください。
