肩こりがひどくなると、呼吸をするために筋肉が伸び縮みしづらくなるため、息苦しくなることがあります。また肩こりの方に多い猫背の姿勢も、胸を開きづらくなることで息がしづらくなるため、息苦しくなる要因となります。
本記事では、肩こりで息苦しくなる理由と肩こりと息苦しさを同時に解消する方法について解説します。
肩こりで息苦しくなる理由
肩こりの人が息苦しくなる理由は次のとおりです。
- 呼吸筋が固くなってるから
- 自律神経が乱れているから
- 巻き肩になっているから
それぞれの理由について解説します。
呼吸筋が固くなってるから
呼吸筋とは、胸郭を広げたり収縮させたりすることで呼吸に関わる筋肉をさします。呼吸筋に該当する筋肉について具体例を挙げると次のとおりです。
- 僧帽筋
- 小胸筋
- 前鋸筋
- 胸鎖乳突筋 など
以上の筋肉は、肩こりの際に固くなりやすい筋肉です。とくに僧帽筋は、首から背部にかけて広がる大きな筋肉で、肩が凝ると痛みを感じやすい部分でもあります。
呼吸筋が固くなると、胸郭を広げたり収縮させたりする働きがうまくいかなくなるため、呼吸をしづらくなります。さらに肩こりを放置することで、息苦しさが悪化して、疲れやすくなる可能性があるのです。
自律神経が乱れているから
自律神経が乱れると、筋肉が緊張しやすくなるため肩こりを感じやすくなります。さらに自律神経の不調で、気づかないうちに呼吸が浅くなっていることも多いものです。
呼吸が浅くなっているときの自律神経は、活動の神経である交感神経が優位になっている状態です。横隔膜の働きが鈍くなり、胸で呼吸をする「胸式呼吸」で息をする傾向が強くなります。
さらに交感神経は筋肉を緊張させる働きもあるため、呼吸が浅くなり息苦しくなるのと同時に肩こりにも悩まされるようになるのです。
猫背になっているから
肩こりの方に多い姿勢に猫背が挙げられます。
猫背になると、肩が内側に巻いた状態になり背中が丸くなります。この姿勢は胸を張りづらくなるため、深く息を吸い込みづらくなるのです。その結果、浅い呼吸が習慣化してしまい、徐々に息苦しさを感じます。
肩こりと息苦しさを同時に解消する方法
肩こりと息苦しさを同時に解消するためには、次の方法を実践してみましょう。
- 大胸筋をストレッチする
- 鎖骨の下をほぐす
- 呼吸法をマスターする
- 生活習慣を整える
大胸筋をストレッチする
大胸筋をストレッチすると巻き方が解消して胸を張りやすくなります。胸を張りやすくすると息を深く吸い込みやすくなるため、息苦しさが軽減するでしょう。次の手順でストレッチしてみてください。
(右側を実践する場合)
- 壁の横に立ち右手を壁につく
- 腰をひねりながら体を開く
- 胸の筋肉が伸ばされている間隔がある場合は10~20秒キープする
右側をストレッチしたら、左側も同じように実践してみましょう。
鎖骨の下をほぐす
鎖骨の下には小胸筋と呼ばれる筋肉があります。
小胸筋は大胸筋の下層にある筋肉で、固くなると巻き方になり胸を張りづらくなるので呼吸をしづらくなります。硬くなった小胸筋に親指をあて、いた気持ちの良いくらいの刺激でマッサージしてみましょう。
腹式呼吸を実践する
息苦しく感じられる場合、腹式呼吸で深く息を吸い込む練習をするのもおすすめです。次の手順で腹式呼吸を実践してみましょう。
- 背筋を伸ばしてリラックスし、おなかに手を置く
- 鼻からゆっくりと息を吸い込み、おへその下(丹田)に空気を溜めていくイメージでお腹を膨らまる
- 口をすぼめてゆっくりと息を吐き出す
息を吐き出すときは、お腹をへこませながら、吸うときの倍くらいの時間をかけてゆっくり吐くのがポイントです。
腹式呼吸をすることで、浅い呼吸が習慣化して日ごろはあまり使われていない呼吸筋を使うことができます。呼吸筋が活性化されることで、息をしやすくなり、息苦しさから解放されるでしょう。
生活習慣を整える
肩こりと息苦しさに共通する原因の1つとして、自律神経の乱れが挙げられます。自律神経の乱れを解消するためには、生活習慣を整えることが基本です。
まずは就寝時間と起床時間を一定に保ち、生活のリズムを整えましょう。自律神経のバランスが整うことで、筋肉の緊張が緩和し、呼吸筋の働きがうまくいくようになります。その結果、肩こりと息苦しさが同時に解消される効果が期待できます。
肩こりと息苦しさで悩んでいる場合は整体もおすすめ
肩こりと息苦しさで悩んでいる場合は、整体を受けるのもおすすめです。整体を受けると肩こりの原因となる姿勢の改善や呼吸筋の緊張に対して同時にアプローチできます。
さらにリラックスできるような心地の良い刺激で施術を受けると、副交感神経が優位になり、深い呼吸をしやすくなるでしょう。
江戸川区西葛西にあるカミヤ治療院では、これまでに数多くの肩こりのお悩みを解消へと導いてきました。息苦しいというご相談にも対応できるので、まずはお問い合わせください。