膝の水を抜いても「すぐに溜まる」のはなぜ?再発を繰り返す人が見落としている「膝裏のロック」とは

「膝に水が溜まって、整形外科で抜いてもらったけれど、3日後にはまたパンパンに腫れてしまった」

「何度も水を抜くのは癖になると言われて不安…」

もしあなたが、このような「繰り返す膝の水」にお悩みなら、それは単なる炎症だけの問題ではないかもしれません。

一般的に、関節水腫(膝の水)は変形性膝関節症や半月板損傷などの炎症によって生じるため、水を抜く処置やヒアルロン酸注射が標準的な治療となります。
(※参考:日本整形外科学会「変形性膝関節症」

しかし、「炎症は治まっているはずなのに、水が引かない」「水を抜いてもイタチごっこになる」というケースが臨床現場には存在します。

歴27年の経験から言えることは、このような難治性の水腫には、
「膝裏(膝窩部)の筋肉のロック」が関与している可能性が高いということです。

排水溝が詰まったお風呂からいくら水を汲み出しても水位が下がらないように、膝裏の循環経路が詰まっていると、水は何度でも溜まってしまいます。

この記事では、標準治療と併用して知っておきたい、膝の水の「構造的な原因」と対策について解説します。

【重要】「水を抜くと癖になる」は誤解です

医学的に「水を抜くから癖になる」ということはありません。正しくは「水が溜まる原因(炎症や排出不良)が解決していないから、またすぐに溜まってしまう」だけです。
溜まりすぎた水は関節の内圧を高め、痛みを悪化させるため、整形外科で適切に抜いてもらうことは必要な処置です。

「水を抜く」だけでは解決しない理由

誤解しないでいただきたいのは、「水を抜く処置」自体は悪いことではありません。 問題なのは、「なぜ水が溜まるのか?」という蛇口(原因)と排水溝(出口)を調整していないことです。

正常な膝の水循環

正常な膝の水循環 関節液(滑液)は、通常であれば関節内を循環し、古くなった液はリンパ管などを通じて吸収・排出されます。

「膝裏ロック」が起きている状態

膝の裏側にある「膝窩筋(しつかきん)」や周囲の筋膜が硬く固まり(ロックし)、排出ルートを物理的に圧迫している状態です。 この状態では、いくら注射器で水を抜いても、出口が塞がれているため、すぐに新しい水が溜まってしまいます。

あなたの膝はどっち?「膝裏ロック」チェック

あなたの膝の水が「炎症メイン」なのか「排出不良(ロック)メイン」なのか、簡単なチェックをしてみましょう。

【排出不良(膝裏ロック)の可能性が高いサイン】

  • 膝をまっすぐ完全に伸ばそうとすると、膝裏が突っ張って痛い
  • 正座ができない(膝裏に何かが挟まっているような感覚がある)
  • 膝のお皿の上だけでなく、膝の裏側も腫れぼったい
  • 太ももの裏やふくらはぎが、常にパンパンに張っている
  • 水を抜いてから1週間以内に元通りになってしまう

判定: これらに当てはまる方は、単に水を抜くだけでなく、膝裏の硬さを取り除き、「自然に水が引くルート」を再開通させるケアが必要です。

解剖学的メカニズム:膝窩筋(しつかきん)の重要性

なぜ、膝裏が固まると水が溜まるのでしょうか?
それを理解するには、膝に備わっている「精巧なロック機能」を知る必要があります。

本来の膝は「ねじれて」安定する

健康な膝は、足をピンと伸ばしきる直前に、スネの骨がわずかに外側にねじれて「カチッ」と安定するようにできています。
これを専門用語で「スクリューホームムーブメント(SHM)」と呼びます。

※上図は正常な膝の安定機構(スクリューホームムーブメント)ですが、膝裏の筋肉(膝窩筋)が固まると、このスムーズな回転運動ができなくなり、結果として関節液の循環も滞ってしまいます。

「悪いロック」が水をせき止める

しかし、膝の裏にある「膝窩筋(しつかきん)」という筋肉がこわばっていると、この正常な回転運動(スクリューホームムーブメント)がスムーズに行われなくなります。

すると、関節の中で「鍵」が半開きになったような状態が続き、本来流れるはずの関節液(水)が滞留してしまうのです。
(※参考:Reumatología Clínica “Clinical Anatomy of the Knee”

当院の「構造医学」や「AKA博田法」の視点では、この膝窩筋の柔軟性を取り戻し、正常なスクリューホームムーブメントを復活させることが、水を引かせるための最優先事項となります。

カミヤ治療院では、繰り返す膝の水に対して、以下のようなステップで施術を行います。

膝裏のロック解除: グイグイ揉むマッサージは行いません(炎症を悪化させるため)。非常に優しい圧で膝窩筋の緊張を解き、関節の「遊び」を作ります。

  1. 関節の圧着調整: 水が溜まってグラグラになった関節を、正しい位置に誘導しながら圧着し、安定させます。
  2. 排出ポンプの再起動: ふくらはぎの筋肉と連動させ、溜まった水が自然にリンパへ流れるよう誘導します。

【臨床報告】毎週水を抜いていた60代女性のケース

「もう一生、水を抜き続けるしかないと言われました」

趣味のゴルフを楽しんでいたKさん(60代女性)

半年前から膝に水が溜まり始め、整形外科で毎週1回、合計20回以上も水を抜いていました。

「変形性膝関節症だから仕方ない」と諦めていましたが、知人の紹介で当院に来院されました。

【当院での見立てと施術】 触診すると、膝の皿の上はブヨブヨしていましたが、膝の裏側がコンクリートのようにガチガチに固まっていました。膝が完全に伸びきらず、常に少し曲がった状態で歩いていたため、膝裏のポンプが停止していたのです。

【経過】

  • 初回: 膝裏のロックを解除する施術を実施。「膝が伸びる!」と驚かれる。
  • 3回目: 水の溜まるスピードが遅くなり、病院に行く頻度が月1回に減る。
  • 5回目: 完全に水が引き、病院で「もう抜く必要はない」と診断される。
  • 現在: 定期的なメンテナンスを行いながら、ゴルフを再開されています。 ※施術の効果には個人差があり、成果を保証するものではありません。
Q 水を抜くとクセになりますか?
A.
医学的には「なりません」。
「水を抜くとクセになる」というのは誤解です。
正しくは、「水を抜いても、水が溜まる原因(膝裏のロックや炎症)が解決していないから、またすぐに溜まってしまう」だけです。
当院では、水を抜く処置を否定しませんが、同時に「なぜ溜まるのか?」という排水口の詰まりを解消するケアを重視しています。
Q 何回くらいで良くなりますか?
A.
1回目で「膝が軽くなる」感覚をご実感いただけます。
膝窩筋(しつかきん)のロックが解除されると、その場で膝の曲げ伸ばしが楽になる方が多いです。
ただし、長年の癖で再び排水ルートが詰まりやすくなっているため、まずは3回〜5回を目安に、良い状態を体に定着させることをおすすめしています。
Q 痛くないですか?
A.
「痛気持ちいい」程度の、非常にソフトな圧です。
膝の水が溜まっている時は、関節が敏感になっています。
そのため、炎症が起きている場所をグイグイ揉むようなことは一切しません。膝の裏側の筋肉を、指先で優しくリリース(解放)していく手技ですので、安心して受けていただけます。

水は「敵」ではなく、体を守る「クッション」です

そもそも、膝の水(関節液)は、炎症起きた関節を守るためのクッション材として分泌されています。体はあなたを守ろうとして水を出しているのです。

だからこそ、無理やり水を消そうとするのではなく、「なぜ体が水を必要としているのか(どこに負担がかかっているのか)」を解決してあげれば、水は自然と役目を終えて引いていきます。

「水を抜く」治療に行き詰まりを感じているなら、一度「水を流す」という視点で膝を見直してみませんか? カミヤ治療院が、そのお手伝いをさせていただきます。

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